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真夏の大人の遠足記録その5 - 南小国町の蕎麦街道「鬼笑庵」にて蕎麦を食す

深山山荘」のスタッフさんにおすすめの蕎麦屋をたずねたら、南小国町の蕎麦街道の奥に、数年前にオープンした「鬼笑庵」という店を教えてくれた。黒川温泉から車で約20分。蕎麦街道というだけあって、蕎麦屋が山間の田舎道の左右に軒を連ねていた。どれくらい田舎道かというと、いきなり繋がれた牛と遭遇するぐらい。


看板の右手にある坂道をくだっていく。帰りに登り切るかちょっと心配になるぐらいの、急な坂。


くだりきると開けており、迫る山と豊かな水量の川に包まれた場所に、年季の入った建物があった。


囲炉裏のある東家は、休憩所兼喫煙所。


飛石が見事なアプローチを少し歩く。


到着。


まいたけの天ぷらそば。まいたけが巨大で肉厚でブリブリとした歯応え。味も濃く、塩で食べてもいいし、蕎麦のつゆに沈めて、少ししんなりさせて食べてもよし。


笑膳、いわゆるいいとこどりセットで、山かけとおろしのそれぞれミニと、とり天。おろし蕎麦、辛口の大根をあらく擦ってぶっかけてあり、実に夏の味。


もちろん蕎麦も美味し。真夏でも網戸で過ごせる店内には、隣を流れる川の水音が轟々と響き渡り、飛び回るトンボをぼんやりと眺めながら、蕎麦を手繰る。


また訪れたいし、蕎麦好きとしては、街道の他の店のはしごもしたい。ただ、冬は雪道がおそろしい。そんな場所にある、蕎麦屋。