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篠栗町の「ひすず」で絶品スリランカカレーを食しつつ、日と錫の架け橋あれかしと願う

先日、篠栗町の「森林セラピー」に参加した帰りに、山道で見かけたストーンヘンジのような石門が気になったので調べたら、今年の7月にオープンしたスリランカカレー屋だった。その名は「ひすず」。

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同じく篠栗町の山の中腹にある「茶房わらび野」の系列の店舗ということで、森林セラピーの時はどちらもどえらい行列だったので、日を改めての平日、11時の開店を狙って妻と行ってきた。結論から言うと、飯も店構えもロケーションも、最高。ついでに店の「志」も、最高。公式ウェブサイトはなく、Facebookページがメイン。


ストーンヘンジ門を内側から。おそらくモルタルなどで接着はしてあって崩れはしないだろうが、くぐる時にちょっと緊張する。

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ちょうど紅葉の時期に訪れたということもあり、周辺の借景も含めて、ガーデンは隅々まで工夫と手間がかけられていて、本当に美しい。熊本から樹齢100年を超える桜の樹を運んで植えてあるとのこと。樹齢が樹齢なので、咲いてくれるかわからないが、春も楽しみ。

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店はコの字型のガラス張り。周辺にもあれこれ意匠がこらされており、ブラブラするだけで楽しい。

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11時に入店したら一番乗りだったので、ちょっと店内の写真も撮らせてもらった。開放的なオープンキッチンと、木を贅沢に使った表し天井が、清々しい。

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メニューはカレーのみ。エビカレーと和牛サガリステーキカレーをオーダー。

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オーダーしてから、再度ガーデンをうろうろ。

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薪でステーキを焼く小屋が別棟であり、そちらで焼かれたステーキがカレーとともに供される。

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前菜の生春巻き。チリソースで。下に敷き詰められた氷でしっかりと冷やされており、カレー前の準備運動として好適。

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俺の和牛サガリステーキカレー(3,500円)。サガリステーキはレアで供されるが、ステーキ下の鉄板がチンチンに熱せられているので、好みの焼き具合まで自分で仕上げることができる。鉄板の熱がカレーゾーンまで伝播して、しばらくグツグツするので、カレーも最後まで熱々で食べることができた。

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カレーがうまいのは当たり前だが、サガリステーキのクオリティが、カレー屋がついでに焼くステーキのレベルではなく、専門店のそれ。味付けは塩のみでソースなどもないのだが、ステーキ単品で食べても美味いし、もちろんカレーに沈めて食べても、美味い。

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妻のエビカレー(2,200円)。妻の最初の一言が「思ってたのと違った」だったのだが、これはもちろんいい意味。ロブスターからと思うぐらいの大ぶりなエビが、2尾。身もブリンブリンに詰まっていて、これも美味い。

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カレーは辛さが0〜3までの4段階を選ぶことができるのだが、俺も妻も一番辛い3を選択。しっかり辛いが、ただ辛いだけではなく、様々なスパイスの香りと味がしっかりと感じることができるので、汗が吹き出したり水が欲しくなるようものではなく、爽やかな辛さ。3辛がおすすめ。


スタッフの方から「天気がよく、寒くないので、外でコーヒーはどうですか?」と提案していただいたので、ガーデンに移動。

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どこにカメラを向けても絵になるロケーションなので、眺めを楽しみながらコーヒーを楽しむ。

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コーヒーをサーブしていただいた時に、少しスタッフの方とお話しすることができたので、場所のことやお店の成り立ちなどを教えていただいた。


スリランカから日本に、夢と希望を持って働きに来日したものの、新型コロナの影響で仕事もなくなり、かといってスリランカに帰ることもできなくなり、本来の来日目的とはかけ離れた単純肉体労働などを強いられていた青年たちの居場所を作ろうということで、スリランカカレー屋をオープンさせたとのこと。

篠栗の豊かな自然は、故郷であるスリランカによく似ており、ここにスリランカと日本の架け橋になる拠点ができれば、やがて家族も呼んで一緒に暮したりもできるようになるのではという、そういった「志」を持ってオープンしたようで。


料理が文句なく美味いので、自然とスタッフの皆さんへ「美味しかったです」「ごちそうさま」と声をかけてしまうし、スリランカの皆さんも誇らしげにお仕事をされている様子。

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「ひすず」。日本の「日」と、スリランカの旧国名「セイロン」の錫蘭の「錫(すず)」で「ひすず」。冬は雪景色、春は桜、夏はビヤガーデンになるのかな。四季毎に訪れたいカレー屋。

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