僕が家を建てる理由はだいたい百個くらいあって

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帯の写真で「買わない本・読まない本」を決めるだけで書店での時間や人生が豊かになる

大型書店を徘徊するのが好きだが、年々、帯がうるさく下品になる一方で、出版社が「売る努力」の方向を間違っているのではないかと、心の中で文句を言っている。

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早い話が、おっさんになったということなのだが、おっさんになって残りの人生の時間が少なくなってくるにつれて、買う本選びにも慎重になってくる。10代から20代にかけては、金はないが体力と時間がありあまっていたので、そんなことは考える必要もなかったのだが。

数年前は、表紙や帯に著者の顔写真がでかでかと載っている本を避けるだけでどうにかなった時期があったが、もはや著者の顔が写っているのが当たり前になってしまったので、このフィルター条件だと読むべき本をはねてしまうようになってしまった


ということで最近は、「帯に著者以外の人間の顔写真が乗っている本」は買わないというルールに変更しているのだが、とりあえずこれでうまくいっている。具体的には メンタリストDaiGo氏とオリエンタルラジオの中田敦彦氏の顔が帯にあれば、その本は自動的に視界から削除されるように設定している。

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【青木厚『「空腹」こそ最強のクスリ』】
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【デヴィッド・ビアンキ『お父さんが教える 13歳からの金融入門』】


今の書店はこの二人の顔が溢れかえっているので、これらの本を問答無用で自動的に書店で滞在する時間や人生から除外するだけでも、かなり豊かになるし、時間の節約にもなる。この手の本は、買い手の美意識と、著者の志(こころざし)と、出版社の知性を試す試金石として、とても有効に機能している。